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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

いつか静かな海で 第02巻

コミック 艦これ

艦隊これくしょん -艦これ- いつか静かな海で 2 (MFコミックス アライブシリーズ)

艦隊これくしょん -艦これ- いつか静かな海で 2 (MFコミックス アライブシリーズ)



一巻の時のレビューでも書いたように、このシリーズはオチが完全に固定されているために、そこへ引っ張る道程に若干以上のムチャを感じることが少なくありません。


それでも艦これマンガの中で1,2を争うほどにわたしが気に入っている理由としては、艦娘たちを凜々しく勇ましく、あるいは、かわいく愛らしく描いた作品は多々あれど、本作ほどそれら相反する要素を融合してカッコよく描けている作品はなかなかない、からなんですね。


第六、七話 水上機母艦千代田

わたしのお気に入り艦娘の一人、千代田が主人公のエピソードです。
彼女は軽空母への改装後に搭載機数の多さからなかなかに活躍してくれるコであることから、水上機母艦として活躍させている提督はあまりいないかもしれませんね。

実際のところ、雷巡トリオも真っ青の開幕戦番長*1であるちとちよはずいぶんと使い所に限りがあるし、敵が強くなるに従い出番は減っていくのもやむなしでしょう。ただ、ちとちよの甲型のカッコよさはマジでガチだと思います。
両肩から張り出したカタパルトや両腕に装備された銃型射出機は、まるでガンダムXXのような重々しい美しさがあるじゃないですか。


なんて言いながら、マンガの中の千代田はお姉ちゃんべったりの甘えんぼな部分が目立ちます。甲型への改装も「姉が受けるなら自分も」と消極的なら理由からのものでしたし、前半はどこまでも主体性に欠ける妹の印象が強かったです。
それが、改装後の初陣で『いま自分は何をすべきか』を仲間たちに教えられたことをきっかけに、一人前の艦娘として大きく成長を遂げるのでした。

モブ以外の登場艦娘は、千代田・千歳・利根・筑摩・蒼龍・飛龍・夕張・明石・伊8・伊19・伊58・伊168・川内。

第八、九話 軽巡洋艦神通

これ。このお話がいいの。
一発でわたし神通さんのファンになったもん!
可憐で物静かで知らない人が一見すれば気の弱い深窓の令嬢のようにしか見えない彼女は、実は……鬼。
ひとたび訓練となれば一切合切の妥協なく駆逐艦娘どもをしごきまくるその姿はまさに羅刹。無駄な言葉を発さない物静かさはこうなると無言の圧力と化し、鬼軍曹としての迫力をいや増すことになるのです。

当然のように部下たちには煙たがられることになりますが、だからといって神通はやり方を改めようなどとは思いません。
むしろ、自分が嫌われることで彼女たちが強くなれるのならば、自らの命を守る術を身につけることができるのならば、いくらでも嫌われてやろうと思っています。


「(訓練のやりすぎで駆逐艦娘たちに)嫌われているぞ」と、川内に伝えられたときに、多くを語らず目を閉じて薄く微笑み「いいのよ」とただ一言つぶやく様を見て、神通の強さと優しさがひしひしと伝わってきました。


その成果は、ほどなくして実戦で現れます。
明らかに格上の編成で襲いかかってきた深海棲艦たちに対し、駆逐艦娘たちは訓練で身につけた力を思う存分に発揮して自分たちの身を守り任務を達成し、あまつさえ神通を助けてくれました。


神通が嫌われているなんてありえません。
それはつらいしこわいし苦手ではあるけれど、彼女がきびしいのは自分たちを愛してくれているからだと、そんなことがわからないような駆逐艦娘たちではないのですから。


それはそれとして。


このエピソードでは、出番はさほど多くはないのに、同じ川内型の川内と那珂ちゃんにずいぶんといいところを持って行かれている気がします。まさに主役を食う勢いで、要所要所でおいしい役割をきっちり演じてるんですよね。


この二人ってば、ことあるごとにネタ要員としていじられるのが常じゃないですか。それがね、こう、シブく主役の脇を固めてくれるとね、ほれてまうやないか、と、そんな気分です。


モブ以外の登場艦娘は、神通・川内・那珂・雪風・天津風・初風・明石。

第十、十一話 防空駆逐艦秋月

空母であってもアウトレンジ攻撃のできない艦娘たちにおいて、防空能力の強化はまさに急務と言えましょう。そこにきら星のごとく現れた対空の星・防空駆逐艦秋月。これは彼女のお話です。

……といっても、このコなかなか出てこないんですよ。まるでいにしえのダンガードAみたい*2
わたし、ずっと翔鶴・瑞鶴のお話だと思ってましたもん*3


被害担当艦と自他共に認める翔鶴は、この日なにか予感することがあったのでしょうか。一緒に出撃した妹の瑞鶴に、遺言めいた言葉を発して怒られてしまいます。

しかし、得てして、運の悪い人の悪い予感だけは当たるもの。
敵深海棲艦の空母部隊に先制されたことを知った翔鶴は、瑞鶴を安全海域へと退避させながら秋雲の対空援護を受けつつ必死に回避行動を続けます。
だけど、いかに身の軽い艦娘とは言っても、どこまでも船です。航空機の攻撃から逃げ続けることなどできるはずもありません。


あわや轟沈!?


……そして、主役は遅れてやってくるわけでした。


本エピソードで一番好きなシーンは冒頭の方にあった敬礼の場面ですね。
鎮守府の港から出撃した直後に、神通率いる二水戦とすれ違う場面があるのですが、ここで神通の敬礼に翔鶴と瑞鶴はビシッと答礼するんですね。
なのに、翔鶴たちの随伴艦の秋雲と朧、二水戦の駆逐艦娘たちは「いってらっしゃい」「いってきます」とかわいらしく手を振ってるんですよ。ここのところの対比がよかったな、って。


モブ以外の登場艦娘は、秋月・翔鶴・瑞鶴・秋雲・朧・神通。



△▼△


あ、そうだ。
最後に言っておかなければならないことがあって。


予約品を発売日になってからメール便で発送するのやめてよAmazon!!!


あとなんか、突然電子版が発表されたと思ったらソッコー引っ込められた*4とか、何が起きてるのでしょうね。
もうお願いだからさ、本はぜんぶ電子版を同日発売してください。


そんなごたごとはおいといて、作品本編の方は概ね満足です。
一巻をはるかに超える完成度だものね!

三巻目にも大きく期待しちゃいますよ。

では。

*1:実戦では水上機より甲標的ですよね

*2:主役メカの登場が遅いと知っているだけで見たことはないんですけども

*3:でも、考えてみれば、自衛隊に『しょうかく』や『ずいかく』って艦船ないですよね

*4:知ったのは引っ込められた後でした