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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

グリザイアの果実 第05回『VOX IN BOX』

みちるの中にいるもう一人のみちる。
その正体は、彼女がアメリカで心臓移植手術を受けたときのドナーの少女の人格だった。


経済的には恵まれていたものの、幼いときから虐待まがいの環境で育ってきたみちるは、何の希望もなくただ死を願うだけの少女に成長する。


そんな中で、初めてできた親友の少女。

しかし、彼女を目の前で喪った絶望は未だに癒えず、いままたかわいがっていた猫の命が腕の中で消えていく感触を知ったみちるは、ついに限界に達した。


── これ以上、誰かを失うことには耐えられない。死にたい、と


心臓に限らず、臓器移植の後にドナーの性格や好みがレシピエントの体に宿るエピソードは決して珍しくありません。もっとも、もちろんそれらの話にどこまでの信憑性があるものかは別の問題ですが。


実際の事例はさておき、フィクションの題材としては比較的ポピュラーなものですよね。マンガ・アニメブログらしく人気マンガの例を挙げれば、たとえばシティハンターの続編にあたる『エンジェル・ハート』は、今回のみちると同様に心臓移植での話ですし、わたしが密かに大好きなレトロマンガの『カリュウド』は、なんと兇悪殺人犯の脳移植を受けた少年の物語*1ですし、割とメチャクチャでおもしろいです。

ほかにも探すといろいろありそうですね。



△▼△


死にたいと願うみちるに、雄二はその願いを叶えてやろうと言います。

海辺のお気に入りの場所に墓穴をしつらえた彼は、みちるを棺桶に詰めて、あろうことか土をかけ始めて生き埋めにしようとするのでした。

死に一番近い場所で、みちるは過去の自分と向かい合うことになります。大切な親友。彼女を亡くした悲しみ。生き延びてしまった自分。自分なんていらない。みんなの思ったような自分になってやろう。笑われる自分でいればいい。


死にたい


それなのに。



生きていたい


死にたいんじゃなかった。つらいことから逃げたかっただけ。
棺桶の中で三日。
みちるはいま、ようやく自分の願いに気がつきました。


……三日って!!


静かに思索にふけっているみちるもみちるですけど、そのまま埋めておく雄二も雄二です。


やっぱどいつもこいつも普通じゃねえわ!!


や、普通じゃないけど、普通じゃないだけに、雄二って異常にやさしいのかもしれませんね。三日間食事もせずに雨が降っても傘も刺さずに墓穴の脇にいたんですよ。

みちるが生きたいと思ったときに、いつでも手をさしのべられるように。


そして雄二はみちるを連れて、みちるの心臓の元の持ち主 ── もう一人のみちる ── に両親との別れをさせようとアメリカへやってきます。

思い残すことのなくなったもう一人のみちるは、静かに天に召されて、もう、二度と現れることはなくなったのです。


嘘だけどな!!


ええ、時々こっそり入れ替わっているようでありますよ。
めでたくもあり、めでたくもなし。


でも、きっと、とってもいい最終回だったのでしょう!!


時間的制約からの唐突さが否めない部分にはあえて目をつむるとして。



△▼△


さて、来週はどうなるんでしょうね。
どうやらカッターナイフさんルートに入るようですが、ここから続くのか。

あるいは『ヨスガノソラ』でやっていたように分岐の“セーブポイント”まで戻る形式なのか。


いずれにしても、次回も楽しみです、っと。


カリュウド(1)

カリュウド(1)

*1:東野圭吾の『変身』に近いですが、カリュウドの方は頭蓋骨の中身まるまる移植です