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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

小林可夢偉はプロF1レーサーに戻れるか

今年の小林可夢偉はF1レーサーではあってもプロレーサーではありません。ここでいうプロとは『お金を貰って仕事をする』という狭い意味で使っています。彼の持つ技術の高さ低さとは一切関係ありません。


まるっと身も蓋もない意地悪な言い方をあえてしてみると、今年の可夢偉はペイドライバー以下の立場です。
大きな会社をスポンサーにして資金難にあえぐチームのシートを文字通り『買う』事でレースに出場するペイドライバーたちの存在は、資金力ではなく速いドライバーこそがシートを得るべきだと固く信じるファンたちにとても不興を買っています。

わたしはプロドライバーである以上、お金を集める能力も大切なスキルの一つだと思っていますし、たとえ母国のヒーローであっても*1F1で走る資格が無いほどに速くないレーサーにはお金を出すところはないんです*2


言い換えれば、彼らは大企業に大金をつぎ込む価値があると認められた存在です。これに対しては反論のある方もおられるでしょうが、すべてとは言わないまでも一面の真実であることだけは、誰にも認めていただけることでないかと思っています。


翻って、小林可夢偉はどうでしょう。


彼の言うことがすべてその通りだとすれば、今年の可夢偉は(シート獲得に影響するような)スポンサーは一社も持っておらず、もちろんF1レーサーとして賃金を払う会社もなかったはずです。


つまり。

小林可夢偉を広告塔として使いたい会社は無かった。
小林可夢偉に大金をつぎ込む価値があると考える会社は無かった。


残念ながら、これが事実です。


彼の手元にあったお金は、たった二億円。
F1のシート獲得競争における二億円とは、残念ながらはした金と言っていいほどの極少額にすぎません。

ですが、そうは言っても二億円です。容易に用意できる金額では無いはず。
彼にお金を出す企業なんてなかったのに……。


そう、そのすべては、KAMUI SUPPORTと称するファンからの募金だったのです。
ファンだけは、彼のF1復帰を二年前から信じ続けていました。
応援の気持ちを生々しいまでの形として、お金として、シート獲得の協力に乗り出したものが、KAMUI SUPPORTです。


その二億円を持ち込んだ結果。

一年間まったくのノーギャラ契約ではあるものの、小林可夢偉は、今年のスターティンググリッドにF1レーサーとして並ぶことができることになりました。


正直わたし、びっくりしました。
絶対シート獲得なんて不可能だって確信してましたもの。


横浜がV10を達成する方が可能性高いとまで思っていましたよ。


脱帽です。
たしかに、ケータハムとは最下位レベルの赤貧チームですが、それでも、まぎれもなくF1チームなのです。

彼よりもっとお金を持ち込めるドライバーもいたそうです。
それを退けて可夢偉がドライバーとして選ばれたのはなぜか?

ケータハム代表のシリル・アビテブールは言いました。


可夢偉の経験を買った


この言葉がただのリップサービスではないからこそ、選ばれたのでしょうね。


さて。ここまではうまくいきました。
でもまだまだです。可夢偉が今年達成しなければならないことは、決して簡単ではありません。
最下位チームのケータハムのクルマで、少なくとも中堅チームに楽をさせないだけの結果を残すこと。

それが絶対に必要です。

それができれば、来年こそ彼を使いたい、彼にお金を出したい、そうあちらから言ってくる企業も出てくるに違いありません。そのお金と共に、晴れてプロレーサーとして上のチームへ移籍してもっと上の結果を残す……すべては今年、彼がどこまで走れるかにかかっているのだと思います。


それができなければ。

ケータハムは今シーズンでいい結果が得られなければチームを畳む覚悟をしているとか。
きっと一蓮托生、ですね。


さて。
いよいよ本日3/14から、2014年のF1グランプリが開幕です。
期待して応援しましょう。

*1:ペイドライバーと呼ばれる選手たちはたいていが同じ国の大企業からのサポートを受けています

*2:下位カテゴリでそれなり以上の成績を収めなければF1に上がれませんしね