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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

第02戦マレーシアグランプリ決勝

F1 モータースポーツ

ひっじょーに、おもしろいレースでした。

今回のマレーシアね、ただ順位の結果だけを見れば、はいはいベッテルベッテルという、いつものレッドブル最強のつまらないものに見えてしまいます。
でも、そうじゃないの。結果とは全く無関係の部分がおもしろかったのですよ。


わたしが前々から苦々しく思っているチームオーダーの合法化
これは、応援しているファンの側が白けるだけの小さな問題にはとどまらず*1、それを運用するチーム側にも、そしてチームの都合に大きく振り回される事になるドライバーたちにも、あらゆる面での大きな問題であることが、ここにわかりやすく明らかになったレースだったのです。


レッドブル ベッテル vs ウェバー

レッドブルチームは、マーク・ウェバーセバスチャン・ベッテルの順でレース先頭を走っている同チームのドライバー双方に、タイヤを温存しその順位を保つようにとオーダーを発しました。
ウェバーが当然のごとくこれを了解しクルージングに入ると、一方のベッテルは何を考えたか、まさに不意打ちでウェバーの順位を奪うべく襲いかかったのです。数度に及ぶホイール・トゥ・ホイールの戦いの後、ベッテルは首位を奪い去ります。当然、ウェバーは収まりがつきません、なんとしても順位を取り返す……しかし、チームは再びオーダーをウェバーに課すのでした。


その順位を守れ


→これが、このレースの1位と2位の表彰台での姿です。ウェバーの怒りは当然でしょう。インタビューでもベッテルの裏切りに対する怒りを隠そうともしていませんでした。ベッテルは盛んに言い訳を繰り返していますが、彼の言っていることの意味がわたしにはさっぱりわかりませんでした。
仕方が無くやったんだ、要約すればそんなところでしょう。


え?


ですよね。


ウェバーはこうも言っています。
どうせまたみんなベッテルをかばうんだよ、それで終わりだ
相当に不満がたまってますね。


実は、二人の対立は今回が初めてのわけではありません。チームオーダーが表向き違反だった時代から今に至るまでずっとずっと、ベッテルが一方的に優遇される中でウェバーは悔しさを噛みしめてきました。
それでも、勝負のできるときは最低限の勝負はできていたのです。チームは戦うなと『指示』することはできなかったのですから。


あるいは、今回の件はチームオーダーの問題よりはベッテル個人の人間としての資質に関わる話かもしれません。それでも、チームの『指示』が表向き無効であったなら……ウェバーはもしかしたら、首位を取り戻せていたかもしれません。


レース後のレッドブル・デュオ、険悪なムード: FMotorsports F1


★メルセデス ハミルトン vs ロズベルグ

3,4位でゴールしたメルセデスチームの二台にもチームオーダーは飛んでいました。タイヤが傷んでいたというハミルトンがまともに勝負をしていたら、ロズベルグに決して勝てなかった事は誰の目にも明らかです。どうせオーダーを出すならばロズベルグを先に行かせた方がまだマシでした。ロズベルグは今回思い知ったでしょう。メルセデス首脳部が、自分とハミルトンを比較してどう考えているか。


このチームの二人は下位カテゴリでもライバルだった過去があり友人同士でもあります。
世間の評価的にはチャンピオン経験者のハミルトンの方が上とされることが多いのは当然ですが、マニアの間ではニコ・ロズベルグはチャンスがハミルトンより少なかっただけで、実力的には伯仲しているものだとされることが多いかもしれません。当人達の間でもきっと同じような尊敬の念をお互いに抱いていると信じます*2


今回のような結果でも大はしゃぎを見せたベッテルとは対照的に、ハミルトンはなかなか3位の停車場に止めたクルマの中からおりようともせず、盛んに首を振っていました。後に彼はこう言います「このレースはロズベルグが3位になるはずだった」と。上位の方の彼ですら、チームの裁定には納得していないんですね。


なので、実際の関係はベッテル・ウェバー間より複雑な思いなのでしょうが……いや、だからこそ大人になれたのか? 前をゆくハミルトンにロズベルグは勝負を挑む事も無く、最後まで粛々とその順位を守ったのでした。実に紳士的な二人のつまらないレースでした。


ロズベルグは恨み言は言いません。チームに一言釘を刺していたのみです。


これは貸しだからね?


今後チームがうまくやらないと、ドライバー二人の間に大きく修復不能なキズを作ってしまう可能性がありますね。


レッドブルと対比・大人の対応メルセデスAMGデュオ: FMotorsports F1



今回のレースで一番残念だったのは、フェラーリのアロンソがレース序盤で早々にリタイアしてしまったことでしょうか。
いや、わたしは別にアロンソファンってわけじゃないんです。キライじゃ無いですけど。むしろマッサの方のファンです。

残念だったのは、こういう、チームオーダー制度のまずさが露呈した日に、チームオーダーがすべてのチーム*3がまったく無関係で終わった事

ホントにフェラーリは強運だなぁ。いろんな意味で強いチームです。



連続屈辱のアロンソ(フェラーリ)、「すべてうまくいってる」: FMotorsports F1


そんなところでしょうか?
とにかく、小林可夢偉が姿を消して2013年のF1はつまらないなどとよく側聞するものですが、いやいやどうして。今年もおもしろいシリーズですよ。けけけ。

*1:これだけでも許しがたいですが

*2:まあもちろんそれでも自分が上だとも思っているでしょうが

*3:フェラーリほど二人のドライバーが王様と奴隷の関係のチームは他に無いです