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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

TARI TARI 第09回『白くなったり赤くなったり』


白祭の出し物に音楽劇を選んだ来夏たち合唱部の前に、予算という現実の大きな壁が立ちはだかる。なにしろ雀の涙ほどの活動費しか支給されていない弱小合唱部なのだ。衣装代を主に部員たちの持ち出しが予想されるうん万円は、普通の高校生の少年少女たちには途方も無い大金だ。
だが、捨てる神あれば拾う神あり。降ってわいた短気の割のいいアルバイトが、合唱部を窮地から救い出すことになる。


西之端ヒーロー ショウテンジャー!


地元商店街を守るご当地ヒーローショーの着ぐるみアクターこそが、その仕事である。


今となれば信じられない気もしますけれど、高校生の頃には1000円は大金でした。10000円を自由にできることなんてそうそうありませんでしたし*1、いくら好きでやっていることとは言っても部活の活動に自腹の数万円をつぎ込むなど非常に考えにくい話でした。ちょっと前の恋チョコ*2でも似たような話がありましたっけ。二次も三次も現実も虚構も、一部の坊ちゃん嬢ちゃんを除けば、高校生は総じて貧乏なものなのです。
もっとも、フィクション作品では、自宅の豪邸っぷりと子供のお小遣いの額のバランスに疑問を抱く設定の作品が多い点は事実。しかしそこは、しっかりした親御さんが子供がまだ学生のウチに贅沢を覚えさせないようにしようと考える教育的配慮に違いないと、好意的に解釈することにいたしましょう。



さて。
いよいよウィーンが心に抱えているものの一端が明らかになりつつあります。
彼はオーストリアにいたころにヒーローについて熱く語り合うことのできる幼い友人がいました。名前はヤン。金髪と青い目がかわいい7歳の少年です。日本に帰ってきてからも頻繁に手紙を送り続けていたものの、返事は一通も戻ってくることがなく、心配していたところ、すでに少年は引っ越してしまっていて、送った手紙は一通も届いていなかったことがわかりました。


ウィーンの部屋には彼が敬愛して止まない『熱闘ヒーロー ガンバライジャー』のフィギュアが並んでいます。しかし5人組のヒーローなのに、そこにある人形は4つ……そう、そこにはいない最後の一人、リーダー『ガンバレッド』は、遙かオーストリアのヤンの手元にあるのです。年齢も人種もまるで違う二人なのに、ヒーローを通じて固く結ばれた友情の絆が、このこと一つでもよく伝わってきます。


こういうのはネットに深く使っている人ならなんとなくわかるんじゃないでしょうかね。相手の年齢も性別も職業もそれまでのバックボーンにも一切のお構いなしで同じ趣味があるだけで熱く語り合い友人としてわかり合える。まあ、ウィーンの場合はネットも無しにそれをやっている分、我々よりずっとすごいんだとは思います。


彼が常に取っていたメモ。あれは日本の生活に慣れるための身の回りメモではありません。
シロサイの話とか、悪のりの友達に嘘ばっかり教えられてもそのまま記し続けていたメモは、実はヤンに日本の様子を伝える手紙のためのネタ帳でした。




△▼△




そんなところで、一時は連絡の取れなくなったヤンの事が心配のあまりヒーローの気持ちを無くしてしまいそうになったウィーンも、ご当地ヒーローを演じることになったおかげで気を取り直したようです。はじめは適当にお金の分だけ仕事をしようと考えていた他の4人も、ウィーンとヤンの交流の話を聞いて、ここはいっちょ暑苦しいまでに演じてやろうじゃないかと思い直したようです。いいよねえ、友情だよねぇ。好きだなぁ。


シリーズや時代によって多少の違いはあるようですが、戦隊ヒーローの色は性格にほぼ直結したわかりやすい記号になっています。


たとえば、赤は負け犬とか、黄色はいらない子とか、ピンクは淫乱とか、テンプレ的なものははっきりしているそうですけれど、わたしは特撮はほとんど知らないためにこれ以上言うことはありません。


ただ、赤は常にリーダーの色*3と考えて差し支えはないようですね。
ウィーンこそ赤がふさわしい。誰も異論はないでしょう。


こんなところ、かな。
ん、では、また来週。

*1:いまでも10000円は大金だと思っていますが

*2:恋と選挙とチョコレート

*3:これもごくまれに例外はあるとか