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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

ちはやふる 第12回 『むらさきのゆきしめのゆき』


都大会を勝ち抜き全国大会への切符を手に入れた瑞沢高校かるた部一同は、全国大会へ向けてさらなる特訓を開始した。千早と太一は子供の頃からお世話になっている白波かるた会の原田先生の元に、同じく肉まんくんは翠北かるた会にかなちゃんと机くんを伴って出かけていく。


そして瞬く間に時は過ぎ、いよいよ全国大会の始まる夏休み。かるた部の真剣さをようやくに認めてくれた『女帝』は、あるいは今まで軽視してきたお詫びの気持ちもこめてのことか、インターハイ出場のテニス部引率を蹴ってまで近江神宮へかるた部の引率をしてくれることになった。
ヒョロくんをはじめとして、いままで負かしてきたライバルたちの思いをしっかりと胸に抱いたまま、千早たちは西へと向かう。



競技かるたがその存在すらあまり知られていないほどに地味で一般ウケするものではないことを痛いほどにわかっている千早は、華やかな姉の芸能活動に沸き立つ家族の空気に、東京で一番になったことを報告もできないまま居間をあとにします。それでも姉をねたんだり両親を恨むこともなく仕方ないなと一人で納得してしまう彼女を単純に『いい子だ』とはわたしには思えません。職業柄でしょうか、それを不健全だとすら思ってしまいます。




でも千早は、自分たちの勝利を書いた新聞記事が切り抜かれているのに気がついたことをきっかけに、貯まる一方の姉の芸能活動用のスクラップブックが並んだ棚の片隅に、自分用のものも一冊だけひっそりと並んでいることに気がついたのです。果たして、中には都大会優勝記事や、かなちゃんの家の呉服屋のカタログモデルをしている千早のちらしなど、姉のそれに比べれば大幅に少ないけれど、自分のしていることをちゃんとわかってもらっていたとわかるあたたかい一冊でした。
思えば両親は言っていました「『娘の』活躍をスクラップすることが生き甲斐だ」もちろん、両親にとっての娘は姉の千歳だけじゃない、当たり前の話ですよね。


ここで号泣する千早を見て感じたのは。



なんで千早の両親はもっとわかりやすく愛情を示してやらないんだよ!!



こんなことで泣かすんじゃないよ。
親の心の中だけで愛情を抱いていればいいってもんじゃない。子供がまっすぐ育つにはわかりやすすぎるほどわかりやすい愛情が必須なんだよ!!


って思ってしまったのだけれども……でも、そうだね。
千早ってこんなにも純粋で一所懸命で思いやりのある子に育ってるんだよね。
きっとわたしにはわからない部分で、親の思いは伝わっていたんだろう、とも思う。


きっと、そうだね。





△▼△





校長室前のケースの一番いいところに飾りましょう



ほんの数時間前の女帝にとっては紙にも等しい軽さだったはずのトロフィーが、いまは10kgの黄金のインゴットよりもずっしりと重たく感じているに違いありません。だって、トロフィーの重さって、材料の真鍮や錫の重さなんかじゃないんですから。



空っぽに見えるカップの中いっぱいに注がれているのは、それを得るために流した汗や涙といった努力のかけら。ついに手にして抱く優勝者の誇りと責任感。そして、トロフィーを求めて戦い敗れてしまった大勢の選手たちの無念も、同じくらいにあふれんばかりに満たされている。その重さです。


これはトロフィーの本当の価値をわからない人には感じられない重さです。
トロフィーの重さを感じられる人は、勝者の価値を理解している人です。


かるた部の本気を知った女帝にとって、トロフィーが軽く感じられる道理はありません。





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誰に理解されなくてもいい。自分の好きなことへとまっすぐに打ち込んでいけばそれでいい。そう思ってある意味千早は孤軍奮闘しながらいままで行動してきたに違いありません。しかしここにきて、姉の方ばかり見ていたと思っていた両親がしっかりと自分のかるたにも目を向けてくれていたこと、お情けで顧問を引き受けてくれただけでかるた部をお気楽な遊びのサークルとしか思っていなかった女帝こと宮内先生が千早たちがどんな部活にも負けないくらいの熱意を胸に抱いて戦っていることを理解してくれたこと。


ずっとそばにいたのに今まで気づけなかった理解者と、彼女らの本気に打たれた新たに生まれたな理解者と。
千早は幸せ者です。かけがえのない部の仲間たちに加えて、自分たちを見守ってくれる大人たちにまで恵まれているのだから。


千早は豪放磊落に見えてメンタルがめっさ弱いもんね。いままでもこれからも陰に陽に見守ってくれる人が不可欠なんだと思うよ。
あ、でも、成績が下から5位でもまるで気にしない図太さも兼ね備えているな……まったくもって残念美人過ぎる。



さぁ、今年の放送は今回で終わりです。
次回は新年三日ですか、待ち遠しいなぁ。


ん。今回も泣いたわぁ……。


では、また来年!