きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

シュタインズ・ゲート 第23回『境界面上のシュタインズゲート』


シュタインズ・ゲート
それは、未来がタイムマシンによってもたらされるディストピアに繋がらない世界。
それは、まゆりが死なず、紅莉栖も死なず、もう二度と“やり直し”を行わなくてもいい世界。


あきらめていた選択。あきらめきれていなかった選択。


どちらを選ぶかではなく、どちらも選ぶことのできる第三の選択。
それが、シュタインズ・ゲート


岡部は、いま、鈴羽の掌を力強く握りしめ、最後の戦いへと赴く。


人間はどんな選択をしても絶対に後悔をする生き物です。
いまが幸せであったとしても、あのときああすればもっとよかったんじゃないか。決して現状を全面的に肯定することはできず、絶えず過去の選択に縛られ続けていくのでしょう。


紅莉栖を見殺しにしてまゆりを助けたことは正しかったんだ。どれだけそう思っても、思い込もうとしても、やはりこの選択は誤りだったのではないかとの思いは、どこまでもつきまとうに違いありません。ならばまゆりを見捨てる方が正しかったというのか? それはない。ならば? もしかしたら両方助ける方法もあったのではないか。何かを見逃していたのではないか。いや、本当にまゆりを優先すべきだったのか……? 自己嫌悪に陥りそうなどす黒い想念。命の選択の重さ。


心の傷も体の傷も、いつかは時間が癒やしていってくれるものかもしれない。でも、時間ではふさげない大きな大きな傷が残ることもある。これはそういった種類のものだと思います。



△▼△


そんな疲れ果てた岡部の前に、現れた岡部の知らない鈴羽が言います。


第三次世界大戦を回避して! 57億人の命を救って!


断る!


が、彼はにべもなく。



そう。鳳凰院凶真は狂気のマッドサイエンティストの設定だ。
世界の救世主などという設定ではない。
だいいち、俺はもう疲れた。未来のことは未来人が解決すればいい。俺には関係ない。


では、牧瀬紅莉栖を助けることがその目的の手段であったとしたら?



そういうことなら話は別。
岡部倫太郎は牧瀬紅莉栖に恋をしていた普通の大学生だ。
彼女を救えるというのなら、差し出された小さな手がたとえ悪魔のものだったとしても掴んでやろう。


利害の一致した二人は固い握手を交わし、再び歴史を変革するためにタイムマシンへと乗り込むのでした。



△▼△


そして訪れる絶望。



もう数え切れないほどに味わってきたはずの絶望感。
その中でも今回のそれは極めつけに最高のものだった。


── 牧瀬紅莉栖を殺したのは、俺……岡部倫太郎自身だったとは。


失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したまた失敗した。


だいじょうぶ。もう一度やり直せば


鈴羽の言葉も耳に入らない。俺が何度やりなおしてきたと思う。どれだけ失敗してきたと思う。アトラクタフィールドに決定づけられた運命は決して変わらないんだ。もう何をしてもムダなんだ。


紅莉栖の腹に刃物を突き立てたときの感触が掌から離れない。気が狂いそうだ。
彼女は言ったんだぞ。


死にたくない


殺したのは俺だ。“また”彼女を殺してしまった。



△▼△



錯乱しすべてを諦観し運命に屈しようとした岡部を救ったのは、まゆりによる一撃でした。非力な女の子の力で頬を張られただけなのに、岡部を一瞬で立ち直らせた強烈な一撃。まゆりにはいま何が起きているのか、岡部がいままで何を経験してきたのか想像もできないはず。それでも、岡部を信じているからこそ、信じられていると岡部が知っているからこそ通じた絆の交換なんだと思うのです。


牧瀬紅莉栖の死は、必然ではない。
彼女が死んだと「観測者」に思い込ませることができればいい。



鳳凰院凶真は狂気のマッドサイエンティスト。世界をペテンにかけるなど造作もない。
たった一人の「観測者」を騙すことなど赤子の手をひねるより易しい。


騙すのは「鳳凰院凶真」
騙されるのは「鳳凰院凶真」


鳳凰院凶真(33)の立案した計画を鳳凰院凶真(18)が見事やり抜いてみせよう。
紅莉栖を救い出そう。まゆりとともに侍らせよう。


ついでに、未来世界も救ってやろうではないか。


中二病による中二病のための中二病による作戦が、いま開始されようとしています。



△▼△


などといいつつ、その一方で、やっぱり岡部は相当に病んでるなぁと思う。
今回の彼の記憶はいままでのタイムリープで得た“記憶”とは違って彼自身が体験したホンモノなんですよね。どこまでいったって彼は人殺しなんです*1。それを「やりなおせば」とあっさり切り替えて笑えてしまうところはかなり怖い。客観では無いことになる殺人でも、主観としてははっきり事実なんですからね。本来は自分へのごまかしがもっとも効きにくいはずなのに、どこか自分を他人事として捉えている節がある。ぶっちゃけ死体が残らず警察にもバレなければかまわない的発想に近いものがあるんだよなぁ。うん、恐らく岡部はそんなこと考えてないだろうね。だからこそなおさら怖いんだけど。病んでるって思うんだよ。未来の岡部にしても、自分で自分の最愛の人を刺し殺すことを前提とした作戦とかね。外野からみれば“仕方ない”ですませられることでも、本人たちにしてみるとねぇ……。


アニメでも萌郁ルートでその片鱗は見えていたし、原作だと岡部が本格的に壊れちゃうルートもあるんですよね。やっぱりタイムリープはムリのある技術なんだなぁ……などと感じてしまった次第。




ん。ネコかぶった助手はかわいい。
って……あれ? 来週ってもしかすると最終回?
まあこのペースなら楽勝、なのかな。


んー。わかんないけど、とにかく期待して待ちます。
楽しみだ。

*1:もちろん殺意なんて無かったし仮に捕まったとしたら殺人罪じゃなく過失致死なんでしょうけど