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きわめて一般的な日常

きわめて一般的な日常を綴っていたはずなのですが、いつのまにかアニメやゲームの話ばかりになっていました

囚人と言うより捕虜ですが

抵抗-死刑囚は逃げた [DVD]
抵抗-死刑囚は逃げた [DVD]ロベール・ブレッソン

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わざとらしさを嫌い飾りのない一種地味な作りを好み、その上でなおかつ心に残る作風で有名な、ロベール・ブレッソン監督の名作の一本です。
この監督は有名な俳優を好まずに素人を役者として起用することが多いことでも知られていて、本作もその例に漏れません。ちなみに主演のルテリエは、公開当時に「素人とはとても思えない」と高い評価を得ていたらしいですよ。


さて、この作品はゲシュタポにスパイとして捕まったフランス人中尉が主人公です。
彼の刑務所での生活、同じ境遇の明日をも知れない同胞の囚人たちとの交流、このままでは銃殺を待つのみだと悟り脱走の準備を始め、ついに実行に移す‥‥お話。
分類としては密室劇になるのかな。ほぼ刑務所の独房と庭だけが舞台です。


第二次大戦中のお話でなおかつゲシュタポ運営の刑務所が舞台ですから、当然、根底に深く政治的、または思想的な意味合いも込められていますが、あまりそう言ったものは考えずに、スリルとサスペンスと脱走のための頭脳ゲームを楽しむだけでもハマりますよ。


そう、実におもしろいのが、脱走を実行に移すまでの準備課程です。
これがまるで脱出ゲームのようで*1、実に見どころ満載なの。
部屋を隅々まで調べて、使えるものを探し出して、それを加工して、使用して、行き詰まったら他のキャラクターからアドバイスを得たりもして、ようやくゲームクリア!


実際にそれを実写の映像として見せられるものですから、ゲームでよくある「それはねーよ!」的ツッコミなど入れられるわけもなく、ただただ、ああこんな手がその発想はなかったわマジですかそこまでやりますか、と驚きの連続です。


そんなこんなで古い割にオススメしやすい映画なんですけど、気になったのは、ラストがちょっとあっさりしすぎかな、てところ。
でもこれはその時代時代の映画作りの流行の問題かなぁ。
あんまり流行を気にする監督でもないらしいけど。

*1:ここ数年ちょっと流行らしいですね。わりと好きでときどきやります